幸福論

ライヴレポート、独りよがりな歌詞解釈、イベント参戦の記録 THE YELLOW MONKEY・吉井和哉・L'A・金爆・MUCC

SUCK OF LIFE歌詞解釈というか二次創作2017

SUCK OF LIFE歌詞解釈2017

2009年の記事はトリビュートアルバムに参加の際、歌詞を変えた毛皮のマリーズさんへの反発だけを原動力に書いた記憶があるのですが、今回はもう知識も何もないながらこの歌詞を題材に妄想ショートショートを書きました。二次創作です。

性的な表現があります。好きな歌詞を題材に好き勝手されることが苦手なひとはどうかこのままブラウザを閉じてくださいね。この歌を貶める意思はありません。とても大好きな歌で、とても楽しく創作しました。

2009年の解釈を踏まえて、「君の彼はゲイでおまけにデブ」の「君」と「ゲイでデブ」なのは誰だ?というところから生まれた物語です。実在の人物とは関係ありません。

※「女はケモノさ 君には必要ない」の「君」は「僕の好きな男の子」が前提です。

※下記本文のなかでは「君」はただの人称です。

気が向いたら②も書きます。向かなければ書きません。

「君の彼はゲイでおまけにデブ」

①「君」=「ぼくの好きな男の子の彼女」で、「ゲイでデブ」なのが、ぼくの好きな男の子。

※本文中の「君」は人称です。

部屋に来てほしいと言われたとき、僕は少しだけ意地悪な気持ちになった。

そんなことを簡単に言ってはいけない、僕が君を傷つけるかも知れないよ。そう言って唇をにやりと歪めて見せる。

彼は慌ててそれを否定した。あなたに傷つけられることはないと。

「今夜、君の恋人は留守?」

意地悪な気持ちの正体を明かすと、彼は驚いた目をして僕を見上げてきた。知らないとでも思ったのか。

「彼女との鉢合わせはごめんだよ」

君に傷つけられるのはかまわないと僕は思っている。すでに心はズタズタで、吹き出した血で皮膚はぬるぬるなんだ。

ただ、僕を傷つける覚悟が君にあるのかと、そう問いたいだけだ。

そんなつもりじゃない、もう少し楽しくおしゃべりがしたいんだ、そう言えばいい。その気はないからと。

彼は不思議そうに首を傾げ、ふわふわな頬を揺らして微笑み朗らかに言った。

「彼女は明け方まで帰らないよ。それに、あなたにも彼女を紹介したいと思っていたんだ。あなたさえよければ」

てめぇの女の前でブチ犯してやろうか。

そこそこ仲良くしているよ、まだ何もしていないけれどね。

でも最高の友人だったし、これからもそうだとおもう。

僕はこんな容姿だし、好きなひとに愛されるなんて夢のまた夢。

彼女のことは好きだよ、きっとあなたも彼女を気に入る。

彼の部屋への道すがら、上機嫌ですこし饒舌になった彼の話を胸やけがする思いで聞き流す。

彼が自らを卑下するようなことをいうたび、その赤くて肉厚な舌をきつく吸って引っこ抜いてやりたくなる。

くちびるも、くびすじも、どこもかしこもふっくらとやわらかそうで、そこに歯を立てたなら君はどんな反応をするのだろう。

きっととてもかわいい。僕にならそれができるのに。

部屋に通され、上等なワインとチーズが出てきたけれど、僕はそれよりももっと芳醇な香りの立ち上る彼の耳朶に噛みついた。

わっ、と丸い肩が跳ねる。よろけてまろびながら壁にすがりついた。

「彼女とは何もしていないってどういうこと?」

僕は彼の腰をしっかりと支えながら背中にのしかかる。

くびすじに頬ずりする。体温が高い。

やわらかくて、いいにおい――吐息に溶かして囁けば、ぴったりとくっついた彼の背中ががくがくと震えた。

労わるように、うなじにくちづける。やさしくおなかを2周撫でてから、そっと足の間に触れた。反応している。

「うそ、うそだ、」

彼は壁に爪を立てて恐慌している。歯の根が合わないみたいで、奥歯がカチカチ鳴る。

「うそじゃないよ」

「僕は、僕はできなかった、こんなふうに、」

「すごく大きい。ねえ、触ってもいい?」

「なぜ、」

「君をかわいがりたい。いや?」

「なぜ、ぼくはかわいくない、こんなこと、」

「彼女とはできなかったこと、僕としよう。できるよ」

僕のことばに、彼の肩がまた強く揺れて、手の中に熱い感触が迸った。

「ああ、泣いちゃった。泣かないで僕のかわいい子」

ファスナーを降ろして、かわいい、いい子、いとおしい、好きだよと耳にくちびるを押し当てながら吹き込む。

肩越しに彼の瞳ににらまれる。きれいな青い瞳に侮蔑の色を浮かべてる。

手のひらを濡らす純白の涙を大腿に擦り付ける。ふかふかで最高に気持ちがいい。

「僕はゲイです。あなたのご想像通り、彼女相手に一度も勃起しなかった。でもあなたはちがうはずでしょう」

「なぜ僕の性を君が決めつけるの。僕はニュートラルだよ」

「からかっているんですか?」

「そんなわけない。ねえ、僕は君がかわいいんだ。君の女よりも君をかわいがれると思っている」

「正気とは思えない、こんなデブに何を言っているの」

「これ以上僕の好きな君を侮辱するなら僕は君の意思を無視して君を犯すよ」

「…いやです。ちゃんと、ちゃんと抱いてください」

力なくもたれかかってくる身体を引きずってベッドルームに運び込む。

汚れた衣服を脱がせて、汚してしまった肌を拭って、穏やかな寝息を立てる赤く腫れ上がったくちびるにキス。

ベッドの下に口紅が落ちていた。悪戯心が沸いて、彼の頬にハートマークを描いてやる。

目が覚めて鏡を見れば今夜のことを思い出せるように。

身支度を整えて部屋を出ると、ちょうど彼の恋人が帰宅してきた。

部屋から出てきた僕を見て不審そうにしている。

「お邪魔しました。彼は酔いつぶれて眠ってしまって」

軽く自己紹介すると、彼女は自分の男の非礼を詫びた。うつくしい女性だ。だが彼には必要ない。

またいらしてくださいねなどと微笑みかける彼女に、御礼のつもりで申し上げる。

「君の彼はゲイでおまけにデブ。幸せなんてことばは、あなたたちにはないですね」

だからやめたほうがいいですよ。

彼のことはどうぞ僕に任せて。